鳥インフルエンザの感染拡大で供給が思うようにできないばかりか価格が高止まりで、いまや高級食材となった卵。
ファミリーレストランなどリーズナブルな外食チェーンでは、卵メニューの休止が続いていますよね。
子供にも大人にも大人気の卵メニューが、レストランから消えるのもイヤだし、自宅で手軽にできる卵料理ができなくなるのも困ります。
食卓から卵が完全に消えることはないと思いますが
「エッグショック」として伝えられるこの状況はいつまで続くのでしょうか?
また、卵の代替品として開発されている代替卵はどんなもので味や価格はどれくらいか気になるところ。
この記事では
卵メニュー再開はどうなっているか?
代替卵の味や価格、安全性について
お伝えしますね!
卵メニュー再開はいつ?
卵の供給不足の原因は、鳥インフルエンザの感染拡大により1600万羽超の鶏が処分され卵の出荷数が減少しているためです。
その上、ロシア、ウクライナ問題で鶏を飼育するためのエサ代が高くなり、大手外食チェーンといえど卵メニューの存続が難しくなったようです。
農林水産省によると国内の養鶏場での鳥インフルエンザ感染症の発生は4月8日以降確認されてないとのことです。
とはいっても、農林水産省では卵の供給が安定するまで1年ほどかかるとしています。
しかし、6月になって徐々に卵メニュー提供を再開するケースも出てきました。
卵の不足感や高値はつづいているけれど、少しずつ供給の力が増していて、それに伴い価格も下がる可能性があります。
また、加工用の殻付き卵を輸入して、卵メニューが途絶えないように対策を考えています。
一方で、植物由来の「代替卵」を使用した卵メニューの開発なども進み、鶏の卵以外での卵メニューも登場しています。
植物由来の「代替卵」とは
「代替卵」とは、豆乳やその他の植物性の原料を使って、卵味や食感を真似て作りだしたものです。
卵液のような状態で加工品の原料にしたり、オムレツのような完成品で販売されてたりします。
代替卵はもともと、アレルギーなどで卵を食べられない人や「動物由来である食品を食べない」主義のビーガンなどの人達に向けて開発されてきました。
代替卵の味や値段は?
「代替卵」とはいったいどんな味がするのでしょう?
そして気になるお値段についても調べました。
鶏卵が入手できなければ、卵の代わりになるものを作っちゃおうってことなのか、代替卵の開発が進んでいます。
日本で販売されている代替卵は?
「代替卵」って聞くと、あの卵のフォルムそのもの形状で販売されているのかと勘違いしてしまいそうですが、もちろんそんなことはなく、パウダーや液状、またはスクランブルエッグといった完成品の形で流通しています。
代替卵の開発をしている3つの会社の製品を調べました。
- キューピーは「ほぼたま」
- カゴメはTWOと共同開発の「Ever Egg(エバーエッグ)」
- UMAMI UNITED JAPAN 株式会社は「UMAMI EGG」
それぞれ主原料や味についてお伝えしますね。
キューピーが販売している「ほぼたま」は卵液風とスクランブルエッグ風の2種類。
卵液風はアーモンドパウダーを、スクランブルエッグ風は豆乳加工品を主原料にしていて植物油脂を加えています。
味も見た目もほぼ卵と変わらないので「ほぼたま」
素敵なネーミングですね。
カゴメはTWO(東京・渋谷)と共同で開発した野菜ベースの代替卵「Ever Egg(エバーエッグ)」を発売しています。
こちらは白いんげんとニンジンがベースのため、卵の風味というより白いんげんの風味を感じる人がいるようです。
他にもこんにゃく粉が主原料の植物性卵「UMAMI EGG」があります。
粉末タイプの代替卵です。
こんにゃく粉を使っているので卵のように、熱を加えると固まるという性質を再現できます。
さらに、こんにゃく粉には保水性があるためしっとりとした仕上がりになるんですね。
オムライスやオムレツはもとより、茶碗蒸しさえ作れるというスグレモノ。
かなり美味しいということなので、試したくなりますね!
卵の味はかぼちゃパウダーやにんじんパウダーなど自然由来の素材から。
このように、自然由来の原料から作られている「代替卵」ですが、開発コストもかかっているためか、まだまだ値段は高めのようです。
「代替卵」の値段
・加熱用液卵風はMサイズ卵1個の大きさの60gで税込182円。
・スクランブルエッグ風はMサイズの卵の大きさで税込み214円
鶏卵ちょっと大きめの鶏卵Lサイズ2個分。
おおむね1個200円弱って感じですね。
約500ml(500g)の植物性卵が作れ、鶏卵(1個50gとして)換算で約10個分。
なので、1パック10個で1,500円という感じですね。
1個150円です。
卵1個分が、以前の生卵1パック10個分の値段といってもいいくらい割高です。
これまで流通していた生卵がいかに、リーズナブルで優秀だったか分かりますよね。
さて、欧米でも代替卵の開発は進んでいるようです。
欧米でも進む代替卵
代替卵は、欧米では2010年代前半から急速に成長している分野の一つ。
生命の源である卵を完全に再現するのは難しいながらも、開発に力を入れています。
代替卵のヴィーガンエッグ
ヴィーガンエッグはアメリカの食品会社による代替卵のことで、欧米ではすでに多くの人が食しています。
見た目も味も鶏卵そのもので卵焼きやお菓子作りに活用。
ヴィーガンエッグは粉か液体の状態で流通。
原料は海藻の粉や海藻由来のプロテイン、豆乳の粉、セルロース(食物繊維の一種)、ゲランガム(ゼラチンの代替製品)、乳酸カルシウム(凝固剤)、カラギーナン(安定剤)などです。
まあ、形はどうであれ、気になるのは味。
原材料によって少しずつ違うらしいですが、食べやすいクセのない味だとか。
食べてみたくなりますよね。
また、ニュートリショナルイースト(酵母)と塩をプラスしてあるものなら、、だんぜん卵に近い味や色になるんですって。
ニュートリショナルイースト(酵母)はチーズのような風味とナッツのような香ばしさがあり、乳製品の代替品として使えるのだそう。、
そうなるとお料理の幅もぐんと広がります。。
★卵を使わないスクランブルエッグの作り方
卵を使わないスクランブルエッグは簡単に作れます。
木綿豆腐を手で崩し、卵色にするためにターメリックを加え味付けは醤油。
なんちゃってスクランブルエッグの出来上がり。
このように、卵がなくても卵が味わえる調理方法も知っておくといいですね。
まとめ
卵メニューが外食メニューから消えてしまうのか?ちょっと心配でしたが、卵業界の努力で徐々にお店に出回るようになりそうです。
だけど、今後またこのような事態になっても卵メニューを味わえるように、代替卵の開発も進めてほしいところですね。
開発していけば味も卵と同じになりそうな予感もします。
鳥インフルエンザの感染や世界の情勢が今以上に悪くならないことを願います。